第40回戴帽式 看護の道 志新たに
高等課程1年生(平成28年度生)99名の「第40回戴帽式」が平成28年11月12日(土)午後1時より本校講堂に於いて、来賓、講師、実習施設、勤務施設、保護者様他、多数の御臨席を賜り厳かに挙行されました。式は担任による呼名の後、山下副校長より一人ひとりナースキャップを戴き、ナイチンゲールの像が灯す火を自らのろうそくに採火しました。その後全員で「ナイチンゲール誓詞」を斉唱し、看護の道を志す心を新たにしました。上村春甫学校長の式辞の後、多数の御来賓の中から、佐賀中部保健福祉事務所所長 長谷川 定様、佐賀記念病院看護部長 光武弘子様より心あたたまる御祝辞を頂戴しました。戴帽生は12月5日から「基礎看護実習」、来年1月10日から6月2日まで「成人老年・母子看護実習」の長期臨地実習に臨みます。「実習では一人ひとりの患者さんに寄り添い誠実に接して行きたい」と志を新たにした「戴帽式」でした。
以下学生の感想です。
戴帽式を終えて、看護師になるという気持ちを新たに確認し初心に返ることができました。私はまだ経験も知識も浅く、これからいろいろなことを学んで看護師として多くの人と関わっていかなければなりません。患者さんを第一に考えてあげられる看護師になりたいと思います。資格を取得するまでの学びの過程の中では、チームメイトへの思いやりや気遣いを忘れないようにし、実習に取り組みたいと思います。(1年Aクラス K・S)
ろうそくに火を灯し、みんなの前で「ナイチンゲール誓詞」を言うとき、本当に看護師になるために頑張らねばと改めて実感しました。クラスの皆も緊張していて、同じ気持ちなんだと思いました。ここにいる99名の仲間と息を合わせて臨んだ式典。とてもきれいで感動しました。看護という仕事に誇りを持ち、やりがいを実感できるよう勉強や実習に一生懸命取り組みたくさんのことを学んでいきたいと思います。(1年Aクラス R・K)
一人ひとり名前を呼ばれてナースキャップを戴き、ナイチンゲール像から灯をもらい、とても緊張しました。校長先生や、来賓の先生方、実習病院の看護部長さん、2年生から祝辞をもらい、改めて看護師への第一歩を踏み出したことを実感しました。「患者さんは待ってくださっている」と言っていただき、実習ではありのままの自分で誠実に頑張っていこうと思いました。わからないままにせず指導者に聞いたり、仲間と助け合って学びを深めていきます。(1年Aクラス A・K)
勉強と仕事の両立は大変ですが、知識が増え技術を学び、少しずつ仕事で活用できるようになりました。職場では患者さんと話をしたり援助を通してかかわることはとても楽しいと感じているので、この学校でよかったと思っています。戴帽式を通して、看護師を目指すものとしての職業に対する意識を高めることができました。(1年Aクラス J・M)
たくさんの人に支えられ今日の戴帽式を迎えることができました。看護師に向けての第一歩を踏み出したと実感しています。祝辞でいただいた「看護はベッドサイドから」という言葉を大切に、患者さんに寄り添い一番近い存在になれるよう努力します。今日の決意を胸に精一杯頑張っていきます。(1年Bクラス A・E)
ナースキャップを戴きこれから自分が背負う責任の重さを感じました。ろうそくの灯は患者さんの命、"そして看護師になるぞ"という自分の決意の灯。その灯を持っているとき消えないようにと緊張で手が震えました。今努力していることは、きっといつか誰かのためになると思うので、これからも努力していこうと思います。(1年Bクラス N・F)
ろうそくの灯の中で、「ナイチンゲール誓詞」を唱えていると胸が熱くなりました。看護師の使命、倫理観を再確認しながら、そういう看護師を目指そうと思いました。実習病院の看護部長さんの祝辞の中で、学生が来てくれることで患者さんが変化すると言っていただき、実習で迷惑をかけるではないかと思っていましたが、学生にしかできない看護もあると心が落ち着きました。患者の気持ちに寄り添うことを大切に実習に臨みたいと思います。(1年Bクラス H・N)
戴帽式でなぜ「ナイチンゲール誓詞」を言うのか、それは看護する人間としてのありかたを認識するためだと思います。校長先生が「消えそうなろうそくの炎を大事に守りながら歩いたと思いますが、それは患者さんの命を大切にしながら看護の道を歩いていくこと...」と言われました。病により、心身ともに苦痛を抱えておられる患者さんの心にしっかり寄り添い、真心のこもった看護をしていきたいと思いました。(1年Bクラス I・R)
戴帽式記念講演
戴帽式を迎えるにあたり式の前に「患者の心理」の授業の一環として「記念講演」を行っています。今年は日本オストミー協会佐賀県支部副支部長 原田俊二 様より「人工肛門になって思ったこと」と題して大変貴重なお話しを賜りました。
以下学生の感想です。
人工肛門ついて詳しく知ることができ勉強になりました。"がん"を告知されたときの気持ち、手術が必要だと説明されたときの気持ち、「絶対に人工肛門は嫌」と思った時の気持ち、抗がん剤治療を受けていたときの気持ちなど、本人にしかわからない気持ちをたくさん話して頂き有難いと思いました。入院していた時、担当看護師さんは、自分の体と心を安心して任せられる人だったと話されるのを聞いて、私もそんな看護師になりたいと思いました。(1年Aクラス T・Y)
人工肛門を受け入れなければならなかった時の患者さんの心の葛藤や家族の思いを聴くことができ、患者さんの思いを受けとめ理解しようとすることの大切さを改めて考える機会になりました。ストーマの装具など実物を見せていただき勉強になりましたが、それ以上に疾病と向き合う患者さんの心のケアの大切さを学びました。(1年Aクラス M・U)
人工肛門造設までの不安と家族の思い、人工肛門は絶対嫌と思っていたが、手術中の検査の結果、人工肛門を作ることになり、麻酔から覚めたら人工肛門がついていた時のショック...それは現実とは思えないほどつらい出来事だっただろうと思います。誰とも会いたくない、何も手につかない、絶望的な気持ちの中で看護師さんが心の支えだったと言われました。人工肛門という選択をせざるを得なかった患者さんが現実に立ち向かえたのは、担当看護師さんが患者さんの心に寄り添っておられたからだと思います。私も病に苦しまれる患者さんを支えてあげられる看護が提供できるようになりたいと思いました。実習に臨む前に患者さんの生の声を聞けて良かったです。(1年Bクラス R・I)
普段は知ることのない患者さんの本当の声を聞くことができ、とても勉強になりました。私が体験したこともない不安を抱え、現実を受け入れられるまで毎日が辛い思いで過ごされてきたことが伝わってきました。担当看護師さんの丁寧な態度により心が安らいだと聞き、私も患者さんの不安や痛みを少しでも和らげられる看護師になりたいと思いました。また、ストーマやオストメイトについて多くの人の理解が得られる日が来てほしいと思いました。内部障害は外からみてもわかりませんが、私たちが知らないところで困っている人がたくさんいます。知る努力をし知識を増やしていきたいと思いました。(1年Bクラス R・N)