専門課程3年生「海外語学研修」
専門課程3年生84名は、平成28年10月16日(日)から20日(木)までハワイで「海外語学研修」を行いました。学生は5日間という短い研修期間でしたが、国際交流を図る目的のため学校で学習してきた英会話能力の実践と、異文化に触れ視野を広げるという貴重な体験をして帰国しました。
今回の3泊5日ハワイでの海外研修へ参加して感じたことは、言葉や国籍が違っても、笑顔は世界共通のコミュニケーションだということだ。ハワイと聞くと、日本人も多く、観光名所であり、英語が話せない私は、日本人も多いし大丈夫だろうと安易な考えであった。確かに日本語が上手な方は多かったが、あるお店では日本語を話せる店員がおらず、注文に時間がかかってしまった。私たちは知っている単語とジェスチャーを交え、何とか思った通りの注文を行うことができた。店員さんに時間をとらせてしまい申し訳なく感じていたが、笑顔を返してくれた。そのやりとりを見ていた現地のお客さんが、困ったことがあったら、私が通訳しますよと、声をかけてくれた。日本が好きで、横須賀に3年間住んでいたことなどを話してくれた。言葉が通じず焦りを感じたのはほんのわずかな時間で、現地の方々の温かい対応と笑顔が印象的だった。ハワイの横断歩道は青から赤へ変わるまでの残りの時間が表示される。買い物帰りだった私たちは、信号の残り時間が9秒と表示されていたので信号の手前から走り出した。すると後方から「No.Run!!Stop!Stop!!」と聞こえたので足を止め振り返った。最初は怒られるのかなと思ったが、「Slowly slowly Relax」と肩を撫でられた。ハワイ時間と言われるように、ハワイではゆっくりと時間が流れる。日々忙しく時間に追われる生活への反省と、ゆとりを持った行動の大切さを実感した。レジでのやり取りでも必ずと言っていいほど店員さんは、どこから来たのか、どれくらい滞在するのか、知っている日本語を話してくれたり、会話を楽しむ時間をとってくれる。日本でそんなやりとりを行っていたら、後ろに並ぶ人たちはレジが進まないことにイライラしたり、他の列に並び直したりするだろう。しかし、時には後ろに並ぶ人も会話に参加してきたり、コミュニケーションを通じてわずかな時間で互いが笑顔になれる素敵な時間だと思った。看護師は、コミュニケーション能力が必要とされる。今回の海外研修を活かし、ゆとりを持って笑顔の素敵な看護師になりたい。(専門課程3年 M・Y)
ハワイ研修の初日、私たちはパールハーバーを訪れた。真珠湾攻撃で沈んだ戦艦アリゾナの横向きに十字になるように、アリゾナ記念館を作られており、当時はアメリカ兵士1,177名が戦艦に乗船しており、日本軍の攻撃により戦艦アリゾナは沈没し、アメリカ兵士1,177名は現在も海の中、船の中にいるとのことだった。その他にも民間人も含め、犠牲になった人は約2,000人を超え、実際に現地を訪れ目で見て心で感じることで、未だに戦艦内にいる兵士の声が聴こえるような気がした。国内で学んでいた時とはまた違った感じ方ができ、その後の第二次世界大戦では日本・アメリカ共に多くの方が犠牲となり、真珠湾攻撃では日本が予告をせずに攻撃を行ったと言われており、予告はしたなど様々な意見があるが、戦争という無差別に人が人を殺し合うようなことは、今後起きてはならないと改めて強く思った。しかし、現在世界では残虐なテロや国や宗教間での争いが起きているのが現状であり、一人ひとりが思いやりの心と、自分自身の家族を大切にし、世界中の誰もが幸せに暮らせる日が来ることを強く願う。ハワイの看護大学見学では、ハワイの看護学生が日々学習を行っている教室や実習室を見学した。教室は日本と違い、横2列の机で、授業も生徒10人弱で行っていて、教師と生徒がより近い距離で深い学習ができると感じた。また実習室では、成人・小児・乳児・妊婦など様々な段階の人形と、その他にも医療器具が充実しており、様々な状況に応じた技術の学習を行えるよう整えてあると思った。ハワイでは看護師資格の他にも、認定・専門看護師のようにさらにプロフェッショナルな知識技術を深めているところは日本と同じであり、一生学習というところは世界共通なのだと感じた。ハワイの病院見学では、一般の病棟はほとんど二人部屋で広々としている印象だった。心電図モニター管理中の患者では、全てのモニターを管理する部屋があり、24時間体制で技師が観察を行いすぐに看護師に報告をするという連携がとられていた。私が勤めている病院では行われていないことなので、より早く患者の状態の変化に気付くことができ良いと思った。最初は言葉もうまく通じない国で不安も大きかったが、文化や国は違えど、相手に伝えたいという気持ちや想いが一番大切であり、その"心"が異文化交流には必要なことだと思った。ハワイは現地の人が皆笑顔で温かい国だと感じた。国家試験に合格し、またハワイに行きたいと思う。(専門課程3年 M・S)