第39回戴帽式 「灯火を胸に ナイチンゲールの心引き継ぐ」
高等課程1年生(平成27年度生)96名の「第39回戴帽式」が平成27年11月14日(土)午後1時より、本校3階講堂に於いて、来賓、講師、実習施設、勤務施設、保護者の多数のご臨席を賜り厳かに挙行されました。式は担任による呼名の後、山下副校長から一人ひとりがナースキャップを戴き、ろうそくの灯をナイチンゲール象より採火しました。その後、全員で「ナイチンゲール誓詞」を斉唱し、看護職を目指す決意を新たにしました。上村春甫学校長式辞の後、多数の来賓の中から佐賀中部保健福祉事務所所長 山口光之様、佐賀整肢学園こども発達医療センター看護部長 大島京子様より心あたたまる御祝辞を賜りました。戴帽生は12月7日から「基礎看護実習」来年1月12日から6月3日まで「成人老年・母子看護実習」の長期臨地実習に臨みます。実習では一人ひとりの患者さんの思いを考え誠実に接していきたい、と決意を新たにした「戴帽式」でした。
以下学生の感想です。
戴帽式には、医療関係の方々や講師の先生、保護者の方が来てくださり、祝福してくださいました。多くの人の期待を背負っていることを感じ、看護師になるという責任感を自覚し決意を新たにすることができました。これから長期実習が始まり勉強も難しくなりますが、今の気持ちを忘れず、同じ目標を目指す仲間と助け合い、努力していきたいと思います。(1A K.O)
戴帽式を終えて一つ階段を昇ったのだと実感しました。同時に長期実習が目の前に来ていることに緊張感が増してきました。ナイチンゲール誓詞に込められている意味の重さ、一人の人間の命、人生を託されているという責任の重みを受け止められる看護師になりたいと思いました。そのために"今"を大切に成長していけるよう頑張ろうと思います。(1A C.S)
戴帽式を終えて、看護師になるにあたり、気持ちを新たにすることができました。校長先生が祝辞で、患者さんは身も心も病んでおられることや医療の中心は患者さんであると言われました。お話を聞きながら、何をするにしても患者さんのことを一番に考え疾患や病態にあった援助を行い、病気で不安な気持ちを汲み取り接していこうと思いました。(1A A.Y)
戴帽式で看護師の象徴であるナースキャップをもらい、ろうそくに火を灯し、ナイチンゲール誓詞を唱えたとき、時代は変わっても何十年も前から看護の本質は変わっていないと思いました。これから私達が実習に行くに際し注意しなければいけないことがすべてナイチンゲール誓詞に詰まっていたからです。「・・・わが手に託されたる人々の幸のために身を捧げん」を忘れず、これからの実習に精一杯努めていきたいと思います。(1B R.K)
ナイチンゲール像から灯を頂き、ナイチンゲール誓詞を皆で言う際、その一文一文の重みをとても感じました。これから実習に向けて頑張っていこうと決意ができました。病気できつい時に私達の実習を受け入れてくださっていることを忘れず、患者さんに今何をして上げられるか考えケアをしていきたいと思います。指導を受けた時も同じ失敗をしないように言っていただいていることを受けとめて、次に活かしていきたいと思います。(1B M.N)
入学後、初めて学ぶ専門教科は難しく技術練習もすぐに始まりました。ベッドメーキングやバイタルサイン測定、清潔援助など覚えるのが遅く何度も挫けそうになりました。しかし家族に支えられ、先生方に精一杯指導していただき今日という日を迎えることができました。ナースキャップを頂いたときは、責任感の重さ、看護のプライドを感じるとともに、なぜ自分が看護師を目指そうと思ったのかを改めて思い出させてくれました。いよいよ長期実習が始まりますが、新しい気持ちで患者さんのために頑張っていきたいです。(1B M.Y)
戴帽式記念講演
戴帽式を迎えるにあたり式の前に、「患者の心理」の授業の一環として毎年「記念講演」を行っています。今年はNHO佐賀病院コスモスの会代表 草場真智子様を講師にお招きし「乳がんを体験して・・・」のテーマで大変貴重なお話しを賜りました。
以下学生の感想です。
講演を聴いて、患者さんの気持ちや家族の思いを知ることができました。自分が重い病気にかかると「なぜ私が」と思うと思います。しかし、病気を受け入れ、病気と闘おうという気持ちを引き出すことができるのは、周りの家族や友人はもちろんのこと患者さんに関わる医療従事者だと思います。看護師の温かく思いやりのある声かけ、笑顔で少しでも患者さんの気持ちが和らいで、前向きに進んでいけるよう力になることが大切だと思いました。表情や声の調子などから患者さんの思いを引き出せる看護師になりたいと強く思いました。これからしっかり勉強をしていきます。(1A F.K)
もし私が乳がんになったら、乳房を失うこと、抗がん剤による副作用、先の見えない恐怖などを自分ひとりで抱えることは絶対にできないと思います。コスモスの会は、「自分は一人じゃない、前向きに人生を生きている人達がたくさんいる」という事を実感でき、精神的にとても救われると思います。患者さんに寄り添い、病気の不安を取り除いてあげられる看護師になりたいと思いました。(1A K.M)
先生は、乳がんになられて不安の中、看護師のささいな一言に救われたと言われました。でも反対にささいな一言で不安に思ったこともあったのではと思い、言葉の大きさを感じました。不安でいっぱいの患者さんに安心感を与えられるようになりたいと思いました。そのためには患者さんの声にならない声を聞き、たくさんの経験談を自分のものにする必要があります。資格を取るための実習ではなく、経験を自分のものにするための実習にしていきたいと思いました。(1B Y.T)
私の身近な人に病気で入院された人がおらず、患者さんの心の内を聞く機会がなかったので、今日の講演は貴重な体験になりました。先生の話の中で、看護師からかけてもらった「今日は顔色がいいね」「かわいいパジャマ着ているね」などの声かけは、自分の事を気にかけてもらえているという安心感があったと言われました。人間は一人では生きていけません。誰かと関わり合うことで生きていると実感できると思います。今後実習に入りますが、患者さんの心に寄り添い自分にできる事を精一杯行っていきたいと思います。(1B M.E)
乳がんを告知され乳房を失うということ、抗がん剤投与、髪の毛が抜ける恐怖など、言葉では言い表せないショックがあり、それを乗り越えることは相当の体力と精神力が必要だったと思います。自分と同じ病気を持った人が不安や悩みを話せる場としてコスモスの会を発足させ、現在はブレストチーム(医師、薬剤師、栄養士、理学療法士、ブレストナース等)と共に、勉強会や患者同士の情報交換、温泉旅行や桜ウオークをしているという話を聞きました。先生の活動は、病気で苦しんでいる人たちに希望や勇気を与えていると思いました。自分自身も患者さんをサポートできる看護師になりたいと思います。(1B M.H)