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第35回「佐賀地区看護師卒後研修会」

平成30年10月13日(土)第35回「佐賀地区看護師卒後研修会」が本校講堂に於いて開催されました。この研修会は佐賀市医師会の主催で「地域医療の向上は看護の質の向上である」との認識から、時代をリードする講師を招いて毎年開催しています。今回は「命の重さ 周囲の優しさに包まれて」を題に、語り家でありフリーアナウンサーの道志(どうし)真弓先生をお迎えしてご講演頂きました。当日は県内の保健・医療・福祉施設の従事者72名の参加と、本校専門課程学生118名が聴講しました。

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以下、参加した学生の感想を紹介します。

 

今日の講演では、道志先生のその時の感情がとても伝わってきました。弓華ちゃんの笑顔の写真から話は始まりました。弓華ちゃんを授かるまでの不妊治療を含め日々の苦しみ、待ち遠しさ、悩み、不安を先生が発せられる言葉のすべてから長い道のりであったこと、命が宿るということは奇跡であり当たり前ではないこと、それを感じることができました。講演前に生命倫理の授業でディベート大会を行いました。テーマは3つとも命のことであり、そのあとに聞いた講演は改めて命を考える時間となりました。私はディベートでは出生前診断について討議し、命の選択はするべきではないと私は考えました。先生の話からも強く感じたように、命があること、生きていること、今を生きられること、それら全ては当たり前なんかではないと感じました。弓華ちゃんは4歳で余命1か月と宣告をされ、周囲の方や家族のサポートが弓華ちゃんの生きる力になり、1つ1つがつながり1年、2年...4年も毎日を過ごすことができたのだと思いました。先生は「最後は自宅で、章真君の声が聞こえる場所にいたいはず」と言われ、在宅看護の必要性ともっともっと在宅医療が広がっていって欲しいという気持ちになりました。症状が重くなる弓華ちゃんを見ていた家族は苦しい気持ちになっただろうと思い、その思いを「徐々に消えかかる命の炎」と表現された先生の言葉を今も忘れることができません。先生は弓華ちゃんに生まれてきてくれてありがとう、産んでよかったといわれ、「障害があったとしても、かわいくて、かわいくて我が子を周りの皆に見てほしくて外出先に一緒に連れて行った」と言われており、弓華ちゃんへの愛情が溢れていたと思いました。道志先生の全力のサポート、家族みんなのサポートがあり、弓華ちゃんは幸せだっただろうと心から思いました。先生の「みんなが幸せになってよいと思う」という言葉の通り、周囲が気づいたり3つのサポート(声掛け、笑顔、手助け)をより多くの人ができるような社会になればよいと思いました。(専門課程2年A・T)

 

 

 

本当に貴重な話でした。命はあって当たり前ではないこと、ただそこにある、生きて在る、生きているということを喜ぶのは、特に障害なく生きている私たちの想像を超えていました。生まれてすぐの我が子との最後の抱っこを告げられた時の気持ちはどんなに辛く、悲しかったのか道志先生の声の調子や話し方が強く強くなってきたことから、感じ取れたように思います。看護師は医師の言葉を冷静に受け止めながらも家族が受ける悲しみを理解し、寄り添うことが求められます。この場面で感じた悲しみや辛さといった思いを忘れず、大切な感情としていきたいと思います。弓華ちゃんにとって、最も幸福だったのは自分を愛おしいと思い、たくさんの世界を見せてくれたお母さんに出会えたことだと思います。そしてその世界は優しい笑顔に満ち溢れていたことでしょう。笑顔はその人に意図はなくても相手に生きる力を与えると私は思っています。そして彼女もその力を受けて生きてきたのだと思います。4歳で状態が悪くなった時、道志先生が彼女に求めたのは生きてほしいではなく最後まで、笑っていてほしいでした。訪問看護師や近所の方の声掛けや手助けを受け、たくさんの力を得たことが、弓華ちゃんと道志先生の生きる力となり、危機を乗り越えることができたのだと思います。そして8歳になるまで本当に多くの方の笑顔と援助に支えられ、弓華ちゃんだけでなく、道志先生一家は生きることができたのだと思います。たくさんの思いと手に支えられた8年間をありがとうとくくることができたのは、命が満ち、弓華ちゃんが人生を生き切ったと感じることができたからではないかと思います。終末期では、その人らしい生き方、QOLの向上を目指して看護をしていきます。弓華ちゃんにとっては家族と共にあること、外出することがそれにあたるのでしょう。人は支えあいながら、人を想い、生きていくのだという人間のすばらしさを感じた貴重な時間でした。(専門課程3年N・G)

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